元助役と関電幹部、福井県職員が一緒に旅行 懇親会も

元助役と関電幹部、福井県職員が一緒に旅行 懇親会も

 福井県高浜町の元助役森山栄治氏(故人)と関西電力の幹部、福井県職員が、過去に一緒に旅行をしていたことが関電の金品受領問題を調査した第三者委員会の報告書で明らかになった。3者による懇親会があったことも福井新聞の取材で判明した。元県幹部らが3月16日、「人権研修の後、温泉施設に泊まった」などと懇親会参加を認めた。

 3者の関係は、県の昨秋の調査報告書では触れられていなかった。杉本達治知事は14日、「第三者委に事実関係を確認して必要があれば調査したい」と述べており、今後の判断が注目される。

 第三者委の報告書によると、関電の役職員は森山氏の提案で共に旅行していた。目的は関電以外の原発、核燃料サイクル施設の見学や懇親だった。原発見学の際は「関電幹部のほか、福井県職員らが参加することもあった」とした。旅行時期の言及はなかった。

 元県幹部の一人は、福井新聞の取材に「関電社員の人権研修の夜、関電、森山氏、県幹部の懇親会があり1泊した。石川県だったと記憶している」と話した。別の元県幹部は「先生(森山氏)に会いに行ったら関電幹部がおり、その後宴席に出席した。会費は払わなかったが、中元か歳暮で相応の贈答品を先生に返した」と話した。その上で「宴席の辞退は先生に失礼だと思い断れなかった。県民に疑念を抱かれる行為だった」と反省の言葉を口にした。

 報告書ではこのほか、森山氏が関電の「幹部人権研修」に副知事ら県要職を招き、「影響力を関電役職員に見せつける絶好の機会になった」と指摘。関電側が「(森山氏が)緊密な関係にある県幹部を動かし、原発を停止させるのではないか」などと恐怖感を抱く一因になったと分析した。

 県によると、近年では2017年3月に大阪府大阪市の関電本店で開かれた人権研修で当時の石塚博英副知事、櫻本宏健康福祉部長、県教委の古谷清和学校教育幹が講師を務めた。テーマは「人権問題の今日的課題と原子力を担う企業の安全文化」。森山氏は最後に講師として総括を述べた。

 副知事などを経験している杉本知事は14日、自らも3回ほど出席したことがあるとした上で「人権研修は重要。今からみればそういう構図だったのかもしれないが、(権威付けに利用していたことを)察知するのは難しかったと思う。非常に遺憾だ」と述べた。 福井新聞社

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