在宅就労を生徒が体験 NPOと共同でICT活用、データ入力 友部東特別支援学校

在宅就労を生徒が体験 NPOと共同でICT活用、データ入力 友部東特別支援学校

通学・通勤が困難な生徒の在宅就労の可能性を探ろうと、県立友部東特別支援学校(笠間市鯉淵、松本嘉行校長)は17~21日の5日間、在宅就労を支援する団体と共同で、情報通信技術(ICT)を活用した就労体験を同校で行った。

支援団体は、全国で唯一、障害者の在宅就労を支援するNPO法人「在宅就労支援事業団」(熊本)。仕事をする意欲、能力はあるのに、就労時間や移動に対する制約から一般就労が難しい障害者を対象に、企業からデータ入力などの仕事を請け負い、適性に応じた仕事を仲介する事業を行う。

同校は、病弱児に対する教育を行う特別支援学校で、疾患などにより通学・通勤に困難を抱える児童生徒が多い。卒業後の新たな就労先の拡充を目指し、同団体に協力を依頼して実現した。

就労体験は、テレビ電話を利用した朝礼から始まり、指導員や全国の利用者との業務確認を行った。仕事内容はメールで個別に届き、指導員からの遠隔操作で、丁寧な説明を受けることもできる。作業中の報告などはチャット機能のメッセージで行われた。

体験した高等部3年の加納愛夏さん(18)は、会議の音声データの文字起こし作業などを体験。加納さんは「一日データ入力を続けるのは大変だったが、在宅だと体と心の負担は少なく自分にとってはいい」と話した。卒業後の進路は福祉事業所に決まっているが、将来は在宅での一般就労も視野に入れている。

松本校長は「通勤は公共機関の利用や人混みなど、心身のストレスを感じる生徒も多い。この事業は、在宅でも社会とつながり、収入を得ることができる新たな取り組み」と手応えを感じた。同校は、来年度からの本格的な導入を目指している。(新川晴香) 茨城新聞社

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